はじめに:万博は巨大なコーヒーのテーマパークだ
2025年大阪・関西万博。この未来の祭典は、実はコーヒー好きにとって、世界中のコーヒーとその物語が一堂に会する「巨大なコーヒーのテーマパーク」でもあります。
こんにちは!コーヒー焙煎を愛する私が、万博という壮大なテーマを「コーヒー」というレンズを通して巡ってきました。
この記事では、まず私がおすすめしたい2つのコーヒースポットを紹介します。
そして後半では、今回は時間の都合で体験できなかったものの、「次回、私が絶対に行きたい!」と思っている、注目のコーヒースポットをご紹介します。
この記事を地図として、あなたも「コーヒー万博」を楽しみませんか?
第1章:私が体験した注目の万博コーヒー
まずは、今回訪問した2つのパビリオンでの体験を、詳しくご紹介します。
A. コロンビア館:さすがの味わい。力強い一杯
会場を歩き疲れた後、休憩がてら立ち寄ったコロンビア館。提供されたコーヒーは、一口飲んで「濃い!」と思わず声が出るほどのインパクトでした。
これは、じっくりと時間をかけた深煎りならではの、ビターチョコレートのようなコクと香り。普段から浅煎り派の私には少し強く感じられましたが、眠気覚ましにガツンとくる一杯を求めている方や、ミルクをたっぷり入れて濃厚なカフェオレとして楽しみたい方には、最高の選択肢でしょう。世界的なブランド「Juan Valdez Café」が出店しているだけあり、品質は折り紙付き。安心して本場の味を楽しみたい方におすすめです。
B. コモンズB「東ティモール」の展示:「コピ・ルアク」
東ティモール館では、コーヒーを「飲む」のではなく「学ぶ」貴重な体験ができました。ここで、世界で最も高価なコーヒーの一つとして知られる「コピ・ルアク」の、非常に興味深い展示を発見したのです。
驚くべきは、その形。なんとジャコウネコのフンから採れたままの、『まんまの形』で展示されているのです!その横には、製品化された豆(あれも製品だと思うが)が並べられており、例の高級豆が辿る数奇な運命を、ビフォーアフターでまざまざと見ることができます。
今回は展示のみで試飲はできませんでしたが、その生産背景のユニークさを目の当たりにできる、非常に価値のある体験でした。話のタネになる万博ならではのユニークな展示を見てみたい方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
第2章:次回への期待リスト!注目コーヒー体験
ここからは、今回の訪問では体験しきれなかったものの、私が「次回、絶対に体験したい!」と心に決めている、注目のコーヒースポットを皆さんにも共有します。
A. 伝統のコーヒー:儀式と文化を体験する
サウジアラビア館/オマーン館: デーツと共に味わうという中東の伝統的な「おもてなし」文化。カルダモンなどで風味付けされたスパイスコーヒーは、一体どんな味がするのか、次回への期待が膨らみます。
B. 革新のコーヒー:未来のライフスタイルを体験する
ユーハイム: AI職人「THEO」が作るバームクーヘンとコーヒーのペアリング。テクノロジーが職人技をどう再現するのか、この目で見てみたいです。
QBBこれもいいキッチン: ヴィーガン仕様のコーヒースイーツ。植物由来だけで、どこまでコーヒーの魅力を引き出せるのか、非常に興味があります。
C. 第3の波とコーヒー:品質の高みを体験する
北欧館カフェ(Fuglen): コーヒー好きなら誰もが知るオスロの名店「Fuglen」のコーヒーが提供され、注目度は抜群。関西には店舗はありませんし、万博という特別な場所で飲むフグレンの味は、格別なものでしょう。
D. 自宅で楽しむ万博コーヒー:地元民おすすめのお土産
万博の素晴らしいコーヒー体験を、思い出として持ち帰る方法もあります。公式ライセンス品のドリップコーヒーの中に、私が心からおすすめしたいお店がありました。
みさご珈琲:
実は、宝塚市にある「みさご珈琲」さんは、私が普段からよく通う、お気に入りの自家焙煎珈琲店なんです。そんな信頼するお店が、万博の公式ライセンス品としてミャクミャクデザインのドリップバッグを販売していると知り、ファンとして非常に嬉しくなりました。みさご珈琲さんの豆は、丁寧な焙煎で豆本来の個性が引き出されているのが特徴。万博の思い出と共に、本格的なスペシャルティコーヒーの味わいを自宅で楽しめる、間違いのないお土産だと思います。
太陽ノ塔洋菓子店:
こちらも、レトロで魅力的なパッケージが素敵なお店です。焼き菓子に合う味わいのブレンドとのことなので、万博会場や大阪市内で購入したお菓子と一緒に楽しむのも良いですね。
第3章:考えるコーヒー【一杯の裏側にある、地球の物語】
コーヒーという飲み物は、その一杯の向こう側に、地球規模の大きな物語を秘めています。万博で触れることができる2つの重要なテーマをご紹介します。
A. コーヒーとサステナビリティ:生産国の挑戦(ブラジル館、ブルンジ館)
万博は、コーヒー生産国が直面する課題と、それに対する取り組みを知る絶好の機会です。例えば、ブラジル館ではコーヒー生産におけるCO2削減の取り組みを紹介。ブルンジでは、万博の排出量を相殺するために、国内の森林再生プロジェクトが支援されています。私たちが飲む一杯が、遠い国の環境再生に繋がっているのです。
B. コーヒーとサーキュラーエコノミー:「捨てない」という未来
消費国である日本からも、未来への提案がなされています。UCCはURBAN RESEARCHと協業し、抽出後のコーヒー粉で染めたTシャツや、コーヒー豆の輸送に使われた麻袋をアップサイクルしたバッグを販売。これまで廃棄物だったものを価値ある商品に変える、万博が示す循環型社会の一つの答えです。
おわりに:万博コーヒー、次なる冒険へ
万博には、まだまだ私の知らないコーヒーの物語が隠されていることを痛感しています。
この記事で紹介した「次回への期待リスト」は、私の個人的な宿題であると同時に、皆さんへの提案でもあります。
一緒にコーヒー沼にはまりませんか?
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