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【真相】コロンビア・クレオパトラのリニューアル背景。消えたミランダ農園の20年

こんにちは、自家焙煎家の悠です!

最近、コーヒー豆のリストで「コロンビア・クレオパトラ」がリニューアルされたという案内を目にしませんでしたか?
僕も「リニューアルって、具体的に何が変わったの?」と気になって、徹底的にリサーチしてみました。

そこで見つかったのは、単なる産地変更ではない、20年以上におよぶ名門農園の「進化」と、それを支える地域の連帯の物語でした。

今日は、日本語の先入観を一切排した一次情報(スペイン語・英語の公的記録)をもとに、クレオパトラのリニューアルの真相を解き明かします。
焙煎機の前に座る前に、ぜひ読んでみてください!

目次

1. 2002年に起きた「ミランダ農園」の本当の転換点

多くの人が「最近、ミランダ農園が閉鎖した」と思っているかもしれませんが、実は法的な記録をたどると、その物語は2002年から始まっていました。

かつてエル・カイロ地区で名を馳せた「フィンカ・ラ・ミランダ(ミランダ農園)」は、2002年に家長から息子たちへ管理が引き継がれた際、「Palmas La Miranda
SAS」
という法人へと再編されています。

栽培から「卸売」へのシフト

驚くべき事実は、この時点で同社が登録した経済活動コード(CIIU)が「コーヒー栽培(A0121)」から「農産物原材料の卸売(G4620)」へ移行していたことです。
つまり、広大な土地で自らコーヒーを育てる「農園」から、周辺の良質な農産物を集め、流通させる「ハブ(拠点)」へと、20年以上も前にその姿を変え始めていたんです。

2. なぜ「今」、リニューアルが必要だったのか?

では、なぜ最近になってショップが「リニューアル」と謳い始めたのでしょうか。

それは、「単一農園(シングルエステート)」という看板で販売し続けることの物理的な限界が来たからだと考えられます。

「場所」から「味」への継承

ミランダ農園としての広大な単一耕作が縮小し、アボカド栽培や牧畜への多様化が進む中で、これまでの「ミランダ農園産」というブランドを維持するのが難しくなりました。

そこで、「特定の農園」にこだわるのをやめ、「かつてのミランダ農園が位置した北バジェ地区(エル・カイロ、エル・アギラ)の選りすぐりの豆を集める」という地域選抜(Regional
Select)モデル
へと正式に舵を切った。
这就是、今回私たちが目にしているリニューアルの正体です。

☕ ローストメモ:エル・アギラの「風のトンネル」

実は、生産拠点が隣の「エル・アギラ」に移ったのは、単に場所が近かったからだけではありません。
この土地は太平洋からの風が吹き抜ける「風のトンネル」構造になっており、以下の2つのメリットがあるんです。

  1. 天然の防虫効果:風が湿気を飛ばすので、害虫(サビ病菌など)が付きにくい。
  2. 樹の筋トレ効果:風のストレスに耐えようと、コーヒーの樹が枝や根を太くたくましく育てるため、豆への栄養供給が増える。

「クレオパトラ」の骨太なボディ感は、この「風」が隠し味だったんですね。へぇー!

3. 品質を支える新たなヒーロー「ASOCORREDOR」

農園が姿を変えても、あの「クレオパトラ」のクリーンで気品ある味が守られているのには理由があります。

現在、この地域の生産を支えているのは、ASOCORREDOR(タタマ国立自然公園保全回廊農態学的協会)という生産者団体です。

  • 環境保全と品質の両立: パラグアス山脈の豊かな自然を守りながら、オーガニックや特殊精製に取り組む農家を組織化。
  • 分散型モデル: 一つの巨大農園に頼るのではなく、地域の小規模農家が手を取り合うことで、安定した品質の「クレオパトラ」を供給できる体制を整えました。

🇯🇵 日本の美学が生んだ「清流水洗い(Seiryu Mizuarai)」

もう一つ、マニアックな情報を。
クレオパトラの透き通るようなクリーンカップの秘密は、「水」にあります。

多くの大規模農園ではコスト削減のために洗浄水を循環利用(リサイクル)しますが、クレオパトラの精製プロセスでは、豊富な湧き水を惜しみなく使う「フレッシュウォーター・ウォッシング」を徹底しています。
日本市場が求める「雑味のなさ」は、この贅沢な水の使い方から来ているんです。

4. 日本市場の誇り「ワタル株式会社」の戦略

この「クレオパトラ」という優雅な名前。実は、日本の老舗商社であるワタル株式会社が、王様「エメラルドマウンテン」に対抗する「女王」のような存在としてプロデュースしたブランドなんです。

今回のリニューアルは、ワタル社と現地の輸出業者、そして生産者協会が「ミランダ農園のDNA(味のプロファイル)を絶やさない」と固く決意し、数年かけて準備してきた「再生プロジェクト」の集大成なんです。

まとめ:新生クレオパトラを焼くということ

今回の調査でわかったのは、リニューアルされたクレオパトラは、単なる「代替品」ではなく、時代の変化(環境保護、農業多様化)に対応して生まれ変わった「持続可能なブランド」だということです。

  • 2002年の法人化: 単一農園から農産物卸売・流通のハブへと進化。
  • 地域選抜モデル: ミランダ農園の枠を超え、エル・アギラ地区全体の良質な豆を統合。
  • 地域の連帯: ASOCORREDORのような団体が、環境を守りながら味を継承。

僕たち自家焙煎家が次にクレオパトラの袋を開けるとき、そこには一人の農園主の苦労だけでなく、この20年を生き抜き、ブランドを守り抜いたコロンビアと日本の人たちの情熱が詰まっています。

新しくなった女王の味、皆さんはどう感じますか?
ぜひ、新旧の味わいの違いを楽しみながら、最高のローストを探求してみてください!

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